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「夢工学(42)」

川勝 良昭 [プロフィール] :4月号

     

3 自分は、どの性格タイプなのか
(4)Dタイプとは
●人格総評

自分を否定し、他者も否定するタイプ。自分を愛さず、他者も愛さない。「俺は駄目な奴だが、お前も駄目な奴だよ、なあ」と話す人物がこのタイプの共通パターンである。

自己卑下、自己存在性の否定、虚無的心理、自閉症、集団活動不適当、他者接触の放棄、抑欝、自己破壊性、精神障害傾向、絶望的、自暴自棄、自殺願望などがDタイプに張られたレッテルである。しかも何をしでかすか分からない人物のため一番恐ろしい。Bタイプによる破壊工作の誘いに従う可能性がある。いずれにしろ悪夢工学の対象人物である。

最近、幼児を殺害したり、女性襲って殺す異常な事件が相次いでいる。その犯人は、「精神異常者」であるとか、殺人時に「精神的錯乱」があったなどと判断される場合が多い。異常な事件だと世論も、警察も、裁判所もその犯人を精神異常者とか、精神的錯乱者と認識する様だ。しかし筆者は、その様に認識する前に、Dタイプの人間ではないかどうかを考えてみるべきである。

●成功時と失敗時の自者と他者への評価
成功した場合、成功の原因が己の能力と己の努力の成果と思わない。従って成功の達成感がない。と同時に成功の頂に辿り着く過程で数多くの人々が協力した場合には「彼らの協力は本音ではない。彼ら自身のためにした協力」と他者への感謝などの気持ちを持たない。結局「運が良かった」と思うだけである。

失敗した場合、失敗の原因は、己の能力や努力の不足と思う。また他の人々の能力と努力の不足で失敗したと思う。結局「運が無かった」と思う。

●D1タイプとは
D1は、自分も他者も極端に否定する人物である。また自分がDタイプである意識がある。しかし人格障害者、精神障害者、精神異常者などになる可能性のある人物である。

D1は、高度な理性的判断や果敢で用意周到な破壊工作は出来ない。しかし他者を極端に否定するのでプロジェクト破壊者になる可能性は極めて高い。また自分に超否定で他者にも超否定であるので思い切った破壊工作ができる人物である。その意味ではD1は、B1より恐ろしい夢破壊者である。自爆テロも可能な人物とも言える。


「君の真意は分かったよ。。。。。(こいつの言うことなど信用できぬ)」

●D2タイプとは
D1は、D1ほど強力な否定性を持たない。Dタイプの自意識があるが、他者を好まず、関わりを嫌う。自閉症タイプである。また上記の理性的判断と行動性に欠けるので緻密な破壊工作など出来る人物ではない。しかし他者を否定する以上、夢破壊者になる可能性はある。

●D3タイプとは
D3は、自分にも他者にも否定的であるが、その意識が全くない。これは重大な問題である。個人差はあっても通常の社会生活が難しい人物である。自殺タイプである。知的、組織的、行動的な破壊工作の能力が基本的に欠落している。しかし他者を否定する以上、夢破壊者になる可能性がある。