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「夢工学(39)」

川勝 良昭 [プロフィール] :1月号

     

3 自分は、どの性格タイプなのか
(1)Aタイプとは
●人格総評

自者を肯定し、他者も肯定するタイプ。自者を愛し、他者を愛する。

自者の気持ちを大切にする一方、他者の気持ちを尊重し、思いやりがある。真の人間性尊重者で、協調性や共存性もある人物。また困難に挑戦し、自己犠牲をものともせず、自己実現を目指す。他者への思いやりがあるため破壊工作などは絶対にしない。従って悪夢工学の対象人物になり得ない。夢工学を実践し、自らの夢を実現するタイプである。

●成功時と失敗時の自者と他者への評価
成功した場合、成功の原因は、己の能力とそれを生かした己の努力の結果であると評価する。と同時に幾多の困難を乗り越えて成功の頂に辿り着く過程で他の人々の協力がなければ成功しなかったと他者も評価し、感謝するのがこのタイプの特徴である。

また失敗した場合、失敗の原因を探り、己の能力や努力に問題がなかったどうか反省する。と同時にたとえ失敗しても他の人々の協力があったことに感謝し、他者を評価するのがこのタイプの特徴である。

●A1タイプとは
A1は、自者と他者の区別が曖昧なほど相手を超肯定するタイプ。

自者と他者の区別が曖昧なため実務家には向かない。破壊工作など他者を否定する様なことは絶対できない人物である。命を捧げる様な自己犠牲をしてまで人を救う人物である。神の様な人物といえる。

A1は、聖職者、宗教家、社会奉仕家などに向いている。逆に言えばA1でない、BやCのタイプの聖職者や宗教家は偽者と言えよう。日本には金儲けに熱心な似非坊主や似非宗教家が余りにも多い。しかし世界の宗教の歴史を一瞥すると、世界にも偽物の聖職者や宗教家が多い。それだけでなく、彼らこそが「悪の主体者」となり、「破壊者」となって多くの人々を苦しめた場合が数多くある。宗教とは不思議な世界である。

●A2タイプとは
A2は、自者も他者も肯定する。しかしA1ほど強烈な肯定ではない。しかし危機に直面した人がいたら自己犠牲をものともせず、その人を救う人物である。

A2は、自者と他者の間に明確な区別がある。実務家に向いた人物である。他者を肯定するので破壊工作など他者を否定する様なことは絶対しない人物である。従って悪夢工学の対象になり得ない人物である。

A2は、自分を信じ、他者も信じるため夢工学を実践し、夢実現に最も近いところに居る理想的な人物である。

しかしA2は、他者を信じるため夢破壊者の餌食になりやすい。世の中うまくゆかないものである。だからこそ筆者は、夢破壊者に負けるなと悪夢工学を提唱しているのだが。

●A3タイプとは
A3は、自者も他者も肯定するが、本人がAタイプの人物であるとの意識が無い。

A3は、意識がなくても、実際には自者にも他者にも肯定的認識と行動を取る。A3は、自者がA3タイプであると意識しなくても、他者を否定する破壊工作の誘いがあった場合でも、その誘いに無意識に抵抗する。悪夢工学の対象人物にはなり得ないタイプの人物である。

(つづく)