① 筆者のこれまでのプロマネとしての実践経験からの総まとめとして「ワンランク上のプロジェクトマネージャを目指して(電気通信協会出版)」を刊行しました。筆者のこれまでのプロジェクトマネジメント実践から得た知識の集大成としてまとめたものでした。この本はこれまでのプロジェクトにおいての実践経験を自分なりにまとめたものであり、筆者の座右の書として活用できるようにしました。
② またこの頃はPMBOK®といった「外国のPMI®が個人の経験に頼っていたプロジェクト管理を、世界共通の知識として初めて公式に体系化したPMマネジメントガイドブック」も出版されました。筆者がこのガイドブックに出会った頃は第一版が出版されて間もないころであり、私も多いに参考にしました。このガイドブックが発刊された当初は多くのIT関連会社が競ってその資格を取るといったことが見受けられました。やっとIT業界もシステム開発での仕事の進め方に標準的マネジメント手法が役に立つことがわかってきた様子と思いました。この内容は筆者がこれまでエンジニアリング会社で学んできたものとあまり相違がない内容のものと感じていました。一方では初めてプロジェクマネジメントを学ぶ者に対してはわかりやすくまとめたものと感じました。しかし、これに資格制度を設けていることには疑問を持ちました。
③ このような日本のIT 業界の背景もあり、国も今後のIT業界の現状を鑑み、国のIT スキル標準を作成すべく経済産業省が独立行政法人情報推進機構(IPA)を設立し、各社よりプロジェクトマネジメント経験者を募ることになりこの人たちを中心に日本のIT系のスキル標準を国として作ることに決めることになりました。
その一人として筆者も選ばれPM委員の一人として選ばれることになりました。
最初はプロジェクトマネジャの「所掌範囲」はPMBOK®の範囲内での議論が多く、私は昨今のIT業界のプロジェクトを取り巻く環境はこのPMBOK®の出だしが「顧客要件が明確」な場合を前提としている内容であり、なんとなく違和感を覚えました。
何故ならIT関連の情報誌では相変わらずIT関連のプロジェクトの成功率は顧客要件が日々変更され、プロジェクトの進行に問題が発生し、失敗プロジェクトが多く発生しているなどの報告がなされていたからです。