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「エンタテイメント論」(170)

川勝 良昭 Yoshiaki Kawakatsu [プロフィール] :5月号

エンタテイメント論


第 2 部 エンタテイメント論の本質

7 本質
●コロナ危機時代と人生100年時代
 暗い話題は、いつの時代でも多い。其れは、コロナ感染の再拡大、ロシア・プーチン大統領によるウクライナ侵攻と戦争犯罪の累積、同戦争に依る世界経済の分断と停滞の危機、激変・激速する世界国際競争の多分野で日本は「蚊帳の外」、日本の経済、産業、事業の縮小、更なる構造的危機の深刻化などである。「傾きつつある今の日本」をどうするか?(別途解説)

出典:プーチンのウクライナ進攻と一般市民への戦争犯罪
出典:プーチンのウクライナ進攻と一般市民への戦争犯罪
出典:プーチンのウクライナ進攻と一般市民への戦争犯罪
■ search/images-photos-show-russias-invasion-of-ukraine.html
cnbc.com/photos-show-russias-invasion-of-ukraine.html
■ usatoday.com/picture-gallery/bucha-ukraine-killing

 明るい話題は、いつの時代でも少ない。激変・激速する世界国際競争で勝ち残り、更なる発展を遂げつつある米国や中国などの「世界企業」の増加と躍進、これ等の企業は帰属する国だけでなく、世界の経済、産業、事業に大きく貢献している。彼らはコロナ危機などの「危機」を「好機」に変え、ビジネス・イノベーション(デジタルトランスフォーメーション:DX)に挑戦し、成功させ、今後も更に躍進するだろう。

 一方日本の多くの企業もDXに挑戦している。しかし成功率は直近調査で僅か10~15%、殆ど失敗している。その根本原因は企業人(社長と社員)がDXを誤解している為と、誤解させているクソ学者やクソ経営コンサルタント達が存在する為である。明るい話題が殆どない今の日本で、我々日本人は本格化する「人生100年時代」を如何に生き抜けば良いのか?

●兎にも角にも、生き抜かねばならない「人生100年時代」
 久方振りに「100年人生タイム・テーブル」を登場させた。此れを初めて見る読者も、何度も見た読者も、改めて此のタイム・テーブルが何を意味するのか? 何が自分に関係するのか? 感じ取り、考える良い機会と思って欲しい。もしも感じず、考え付かない場合は、此のテーブルが記載された「号」に遡って読んで欲しい。

出典:100年人生タイム・テーブル 筆者の作成
出典:100年人生タイム・テーブル 筆者の作成

 此のタイム・テーブルは、黄色の時代、緑色の時代、赤色の時代に分かれている。本テーブルは、緑色の時代の後半35年間が赤色の時代の35年間と同じ長さである事を示している。また緑色の時代に起こった様々な出来事を思い起こせば、誰しも此の35年間は極めて長い年月であったと認識する。と同時に定年後死ぬまでの年月が恐ろしく長い事も認識する。

 筆者は、太平洋戦争で荒廃し、そこから復興し、「伸びつつあった日本」で黄色と緑色の時代を過ごした。しかし今の若い人は「傾きつつある今の日本」で黄色と緑色の時代を過ごさねばならない。更に定年に達した人や定年後の人は、もし日本の再生復興が実現しない場合、「更に傾く悲惨な日本」で赤色の時代を生き抜かねばならない。これが何を意味するか?

 簡単である。日本の社会福祉政策は破綻し、年金支給額は激減する一方、国民の税金負担は貧富を問わず激増する。当然である。日本の国家財政が破綻するからだ。もし読者の中で定年後は束縛もなく、豊かな老後生活を送れると言う人がいたら。それは「幻想」であると認識すべきであろう。筆者は何一つ誇張していない。しかし今の日本の政治家、学者、評論家などは、何故か?筆者の様な事を云わない。

 さて「人生は短い」と云う話を度々聞かされる。しかし筆者に言わせれば「ウソ」である。短命に終わった人は別として「人生は長い」のである。「人生100年時代」では「人生は超長い」のである。

 「傾きつつある今の日本」で「人生100年時代」を如何に生き抜くか? 真剣且つ冷静に考え、行動し、「不安、不安全、不安定」と感じる人が正常な精神構造の人物である。ならばどうするか?

●筆者の人生100年時代の人生の「在り方」と「やり方」
 「人生100年時代」を如何に生き抜くか? この問いは、人生の「在り方(基本的考え方=人生論)」の問でもある。しかしその中身は人様々であろう。或る人は自ら構築した「在り方」を、或る人は古今東西の先人達が残した「人生論」を参考にしているだろう。

 そもそも「人生100年時代」を本稿で取り上げ、その「問」を投げ掛けた人物は他ならぬ筆者である。従って筆者自身が「人生100年時代」を如何に生き抜くか? 即ち人生を生きる「在り方(基本的考え方)」と「やり方(具体的方法論)」を具体的にどうしているのか? この事を明らかにする責任があると認識している。
 
 先ず筆者の人生を生きる「在り方(基本的考え方)」を明らかにする。筆者は、利己的と批判されるだろうが、「自分が大好きな物事(モノとコト)を最優先に選択し、実行する」としてきた事である。正に「夢工学式人生論」を第一にしている。

 この様な「在り方」を採択した理由は、「大好きな事」で挑戦すれば、失敗しても耐えられ、それを乗り越えられると考えた為である。更にもし挑戦し、成功させる事が出来れば、本物の「遣り甲斐」と「生き甲斐」を「本心、本気、本音」で得られないと考えた為でもある。

出典:100歳の誕生会
出典:100歳の誕生会 directhealthy.com/health-insurance/-live-hundred-years-old

 ちなみに筆者は2022年3月で82歳。官僚を70歳で退官。その直後から経営コンサルタントとして独立。コロナ危機の前までの4年間、某企業の専務取締役を経営コンサルの仕事と兼務で勤めた。現在は経営コンサルを専業とする現役である。

 次に筆者の生きる「やり方(具体的な方法論)」を明らかにする。紙面の制約から要旨のみとさせて欲しい。1つは、家族の生活基盤を維持・向上させる為と自らの健康を維持する為、「経済的充足基盤」の形成を成功させる事、即ち稼ぎ続け、貯め続ける事である。筆者は既に経営コンサルタントとして成功し、川勝事務所を運営している。

 もう1つは、形成した経済的充足基盤を基に「精神的充足基盤」の形成を成功させる事、即ち趣味や道楽を楽しみ続ける事である。川勝の楽しみはいつの間にか道楽の領域を超えた。その1つがジャズピアニストとして東京都内のジャズ・ライブハウスなどで「ジャズトリオ+女性歌手」の編成でプロ出演している事である(現在、コロナ危機で出演中断)。もう1つが(株)ビクター・ミュージック・アーツとエージェント提携をして、日本著作権協会(JASRAC)の支援を受けている事である。従て筆者は実はプロ作曲家である。

 余談であるが、筆者はジャズ演奏より、作曲の方が好きである。本稿の読者からの個人の為の作曲要請、例えばプロポーズ恋歌の作曲要請などは「無料」で作曲する。しかし読者が社長をする会社や社員として帰属する会社のイメージソング、PRソング、応援歌の作曲要請は「有料」で作曲する。最近は超多忙で電通やその下請けからの作曲要請を断っている。しかし本稿の読者からの作曲要請には例外として対応する。「ダメモト」で気楽に相談して欲しい。

●定年が先の人、定年が近い人、定年を迎えた人、定年を過ぎた人
 「人生100年時代」に関して、上記の通り、筆者自身の事を言及した。此れ以降は、読者の事に言及したい。

 日本の多くの企業では、創業者の社長などを除き、企業人である社長や社員に「定年制」が適用されている。この定年を基準にすると①定年が先の人、②定年が近い人、③定年を迎えた人、④定年を過ぎた人の「4つの定年パターン」が考えられる。「人生100年時代」で4つの定年パターンの内、「経済的充足基盤」と「精神的充足基盤」を形成する為に最も優位な立場にいる人は、①定年が先の人である。また最も劣位な立場にいる人は。④定年が過ぎた人である。

 「人生は消す方法がない絵画を描く様なもの」かもしれない。しかし上記の優劣論はあくまで一般論である。「定年を過ぎた人」も諦める必要はない。「消しゴム」を使って新しい人生の絵画を描いて欲しい。頑張れば、何とかなるものである。どうすれば良いのか? 「4つの定年パターン」別に「人生100年時代」を如何に働き、生きていくか? 次号で解説したい。
出典:Life is the art of drawing without an eraser(ジョン・ウィリアム・ガードナー/米国政治家)
出典:Life is the art of drawing without an eraser(ジョン・ウィリアム・ガードナー/米国政治家)
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つづく

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