P2M研究会
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東京P2M研究会の活動から
「自然から学ぶ仕組みづくりのプロジェクト」

東京P2M研究会 デリア食品株式会社 藤澤 正則: 7月号

1.はじめに
 以前、東京P2M研究会で、地球の枠組みで考えると、地殻運動(人から見ると災害につながる)は日々発生しており、その中でも、日本での発生率は、高い。そこで、日本が経験したことを世界で活用できれば、役に立つのではとの話を聞いた。
 そこで、自然の中から学ぶことが多いのでは考え、少し違った切り口から、組織について考えてみた。

2.自然に学ぶ
 テーマは、「細菌と組織の成長曲線は、同じようなトレンド?」
 弊社所属するグループでは、経営・品質・生産・営業など様々な教育講座の場があり、先日、細菌の増殖について学んだ。下図は、細菌の増殖曲線と呼ばれるものである。細菌とは、目で直接みることは、難しいが、ある条件がそろうと、「変化に対応する」ことで、増殖し、衰退し、生残するプロセスを示している。

図1 細菌の増殖曲線
  図 1 細菌の増殖曲線

3.組織に置き換える
仮に、組織を細菌に置き換えると、下記のようになる。図2は成長サイクル、図3は、継続性を考えたモデルを示す。

図2 組織に置き換えてモデル 図3 継続性を考えたモデル
  図 2 組織に置き換えてモデル   図 3 継続性を考えたモデル

 人の組織と細菌のモデルの違いは、細菌は、外的要因のみで、変化していくが、人の組織は、意志を持って、変化が可能であり、継続性を維持するには、図3のような仕掛けを作ると継続可能ではと考えられる。
 この活動は、種の存続のために、生物は行っていることであり、組織を継続していく仕掛けをプロジェクトとしてできれば、組織も同じようなことが可能では考えられる。

4.組織の課題
 人は、図3のモデルの考えを更に発展させ、他の生物ではできていないと考えられる「変化に対応する」でない「今まで通り」ができている。しかし、長く「今まで通り」の状態が続いた結果、「変化に対応する」が必ずしもうまく機能できなくなる可能性がある。
 今後、「今まで通り」の良さを生かし、意志を持って「変化に対応する」を継続できる形、つまり、「変化を創り出す」ことが、人や組織に早急に進めることではないかと考えられる。

5.まとめ
 人の自然の一部であり、自然から学ぶこともたくさんあります。
 日々忙しい中、たまには、違った切り口から考えてみると、変化すること、新しい発見や気づきがあり、更なる発展につながりそうです。

以上

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