STeLA(Science and Technology Leadership Association)
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STeLAのプロジェクト運営に対する取り組み

樋爪 太郎 [プロフィール] :12月号

 ※STeLA (Science and Technology Leadership Association)とは、科学技術分野における次世代のグローバルリーダーの育成を行っている国際団体です。本連載では、STeLAの日本支部 (STeLA Japan)の学生スタッフが、STeLAの活動をプロジェクトマネジメントの観点から紹介して行きます。
 STeLAでは、10月に新規スタッフの募集と選抜を行い、11月に新しいスタッフを向かい入れました。次回のForumは来年の8月に開催予定で、新しいスタッフと共に、これからその準備を進めて行きます。
 我々STeLAの学生スタッフは毎年夏に開催されるSTeLA Leadership Forumの準備及び運営という一大プロジェクトのもと働いています。Forumの準備がこれから本格的に始まりますので、今回はForumの運営体制を、プロジェクトマネジメントの観点からご紹介したく思います。
 Forumの準備・運営という一つのプロジェクトの中には海外支部との進捗状況の確認、Forum参加者の募集、Forumで使用する会場の手配など多様な作業を包含しています。我々はこのような多種多様な作業に対応するためにチーム制をとり、種々の仕事にとりかかっています。チームは合計で4つあり、それぞれ、コンテンツの作成の役割を担うForum Team, ファンドレイジング・会計の役割を担うFinance Team, 広報の役割を担うPR Team, ロジスティックスを担当するLogistics Teamです。各学生スタッフはそれぞれのチームに所属し、各TeamのChair (リーダー)を中心に働きます。
 チーム制をとって働くことは、各作業を分担することで効率化するという利点がある一方、チーム同士の連携をどのように行うか、どのチームに属するかわかりにくい仕事は誰が行うか、などの課題があります。このような問題に対処するため、STeLAは各チームに縛られることなくチームをまたいで自由に働ける環境をスタッフに提供しています。例として私は昨年の11月に学生スタッフとしてSTeLAに参加したのですが、当初はPRチームに所属しました。その後も所属チームを中心とした広報活動を行いましたが、Forum Teamのミーティングに参加し、コンテンツ作成を手伝ったり、Finance Teamのスタッフとともに企業の渉外活動に行ったり、Logistics Teamの一員としてLeadership Forum中に必要な観光バスの予約をしたりと、1年を振り返ると全てのTeamの仕事に関わることができました。当然、私のような「ジェネラリスト」のように働くスタッフだけでなく、一つのチームに集中していわば「スペシャリスト」のように働くスタッフもいます。組織内の「ジェネラリスト」と「スペシャリスト」のバランスがチーム間での相乗効果を高める上で重要な要素になっていると考えられます。
 一方で課題も多くあります。特に、いずれのチームに属さない仕事を行うときです。例えば参加者募集の際の面接の準備などフォーラムの準備にあたり、必然的に4つのチームのいずれにも属さないような仕事は生じてきます。昨年は代表、副代表を中心に手の空いているスタッフへ仕事を振る、という体制をとっていましたがチーム外の仕事のため、仕事を振られたスタッフのコミットメントがチーム内の仕事よりも低くなる、誰がどの仕事を担当しているのか、管理が難しくなるなどの問題点があります。このような問題点の解決策として、常に全体でやるべきタスク (To Do)の確認、またそのタスクを誰が担当しているのか常に確認できるような仕組みを作ることが考えられますが現段階では解決策を模索中です。
 過去に6回のForumを運営し、一定のノウハウも蓄積されてきた一方でまだ業務改善のための課題は多く、今後の継続的な組織運営のためにも一つ一つ課題を解決していくことが重要であると考えられます。

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