A. |
この図は平均的な米国企業の業務遂行のスタイルでね。米国企業では仕事の与え方にあいまい性がないんだな。そこで仕事の範囲が明確に決め「権限と責任」が明確になっているのが特徴だ。 |
B. |
具体的にはどういうことですか。 |
A. |
部長は課長に書類で「君の仕事はこれこれで、いつまでに何々を仕上げなければならない。何ができたら合格で昇格できるが、この程度では昇格できない」と書かれている。そして評価基準が明確に示されている。これはジョブ・ディスクリプションという。課長も同じやり方で部下に指示する。
新しい仕事をさせる場合は、上司はマニュアルを読ませて理解しているかどうかを判断してから実行させる。 |
B. |
評価はどのようにするのでしょうか。 |
A. |
成果主義だから、採点を厳しくつける。3ヶ月に一度面接をして、努力不足だとか注意を与えるようだ。ここで話し合いが行われるので、納得度が高いようだ。気に入らなければやめればいいから評価もしやすい。 |
B. |
われわれから見ると、何かやりがいに欠ける気がしますね。 |
A. |
しかし、君たちは夜飲んで不満を言っているではないか。君たちは上司からどのような評価を受けているか知っているのか。 |
B. |
評価の件は知りませんが、しかしこの話を聞いていると「企業は人なり」が正しいと思いますね。
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A. |
では、別の質問をするよ。
今なぜ、日本企業は四苦八苦しているのかね。有能な組織を持っていながら経営がさえないのは何が原因かね。 |
B. |
それは簡単ですよ。「企業は人なり」です。日本企業に名社長が少なくなり、無難にすごす先送り社長が多くなったせいだと思いますよ。 |
A. |
この問題は身近な問題だから、来月に別な角度から議論しよう。 |