大阪フォーラムコーナー
先号

「PMフォーラム2011大阪」を終えて

海藏 三郎 [プロフィール] :12月号

 9月の光藤理事長から10月の山崎代表、そして11月の林PMと続いてきた当特集も今回で最終回となります。2007年の神戸フォーラムから始まった関西での隔年のPMフォーラムも、前回の京都フォーラム、そして今年の大阪フォーラムで、「三都物語」が終焉しました。
 大阪フォーラムの概況については、先の執筆者の方々が既述されていますし、ジャーナル誌42号にも特集号が掲載されますので割愛させていただきます。今回は今後の関西PMフォーラムのあり方について、筆者なりの私見を述べてみたいと思います。

関西でのPMフォーラムの位置づけ
まず関西で開催するPMフォーラムの位置づけ・目的について考えてみたい。「PM東京シンポジウムに参加できる機会は少ないが、PMに興味を持っておられる方やPM有資格者の方々が、2年に一度の関西でのPMフォーラムで良い刺激、良い気づきを得る場になる」というのが、大方の(身の丈にあった)、関西PMフォーラムの狙いなり位置づけになるのではないか。前々回、山崎代表が「・・人気のある大盛況な大会にしたい。そのことで関西経済がもっと活発に・・・」云々のことを書かれている。ロマン好きな筆者も、その想いは賛同出来るが、現実的には無理がある。理由は3つある。
  過去3回の三都開催はいずれも200人ちょっとの集客数。前回の林PMも書かれているが、関西では200人の集客が経験値であり、身の丈に応じた数値であろう。
  PM資格受験者数が最盛期(6~7年前)と比べると激減低迷していることである。PMAJ主催の「PMS研修」も研修生確保に苦労されているようであるが、筆者が顧問しているPLS(パナソニックラーニングシステムズ(株))のP2M関連研修も、昨今は受講生が集まらず中止を余儀なくされている。ということは、一方でPMの必要性やPM資格の魅力が薄れているとも考えられる。ただPM資格の魅力度云々についての論議は、今回の執筆の目的に反れるので、ここでは避けたい。
  3つ目は、これが最も重要なことかもしれないが、過去3回ともPM等は大変な苦労をされた。仕事にもかなりの影響があったのではないかと推し量る。もし、今までの倍以上の400~500名規模の集客を図るとなると、代表やPM等、幹部数名の方々は、現状の仕事をほとんど中断して、半年間くらいは「町興し」ではない「PM興し」に専念する必要があるだろう。そうすれば、ひょっとしたらの可能性もあるが・・。
開催場所、開催時期、開催規模について
開催場所等については前々回の山崎代表案に賛同する。今後は同一施設で開催されるのが望ましいと思える。開催時期については、前回の林PMが書かれているように、5月くらいの時期が望ましいと思う。また開催規模については、これも林PMが言及されているが、準備期間が8~10ヶ月程度で済むような、コンパクトな大会にすべきであろう。
東京シンポジウムとの相違点
毎年2日間に亘って開かれる東京シンポジウムは、集客数も関西と比べると7倍以上であり、プログラム数も豊富である。ただ関西フォーラムは東京シンポの縮小版コピーでは意味がない。「関西ならではの、手作りの味」に拘っていく姿勢は重要である。そして収支的にも採算がとれるようにすべきである。やはり収支が赤字ではよくない。と言っても参加費用は極力抑えるべきであり(会員では3~4千円、一般で5千円が限度か)、採算性を図るためには、スポンサーや広告等のサブ収入確保に力を注ぐ必要がある。
代表・KPの任期
さて最後に代表やKPの任期に言及したい。マンネリを防ぐためにも、セレンディピティ(偶然の幸運)を呼び込むためにも、定期的なKP等の入れ替えは必須である。また代表も公選制にして、若手がチャレンジできる場作りが重要である。任期も2~4年くらいにして、いろんな方が活躍できる場にしていけば、関西PMフォーラムが関西での一大イベントに祭り上げられる日が到来するかもしれない。

今回は筆者の独断的な思いを述べさせていただきました。多くの方のご批判・ご叱責を期待しております。

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