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BABOKの概要…BABOK(ビーエーボック)とは何か? |
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ビジネスアナリシス(BA)の実践に関する世界的な標準である |
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BABOKの狙いはビジネスアナリシスの専門職を定義すること
→業務分析のプロフェッショナルを定義する |
1 ) |
ビジネスアナリシス(BA)とは? |
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組織の構造・方針・活動の理解、および目標達成へのソリューション提案のため
ステークホルダー間の調整を行う上で活用されるテクニックとタスクのセット |
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ビジネスアナリストは、ビジネス分析の活動を実行する人 |
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「ビジネスアナリスト」という肩書きだけでなく、ビジネスアナリシスの活動を実行する人は含まれる→プロマネ、コンサル…定義して昇華させる
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2 ) |
BABOKの知識領域…7つの知識領域により構成される |
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エンタープライズ分析(Enterprise Analysis) |
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ソリューション評価と妥当性確認(Solution Assessment & Validation) |
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要求分析(Requirements Analysis) |
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抽出(Elicitation) |
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要求管理とコミュニケーション(Requirements Management & Communication) |
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ビジネス分析の計画とモニタリング(Business Analysis Planning & Monitoring) |
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基本的な能力(Underlying Competencies) |
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それぞれの知識領域は、構成タスク、全体のインプット/アウトプットなどが規定される
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3 ) |
知識領域の構成タスクとインプット/アウトプット例
知識領域:ソリューション評価と妥当性確認(Solution Assessment & Validation)
構成タスク: |
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提案ソリューションを評価する |
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要求の割り当てを行う |
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組織の準備状況を評価する |
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移行要求を定義する |
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ソリューションの妥当性確認を行う |
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ソリューションパフォーマンスを評価する |
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Input: |
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前提/制約 |
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ソリューションパフォーマンス評価指標 |
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ソリューションスコープ |
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※ |
一部を抜粋 |
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Output: |
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提案ソリューションのアセスメント |
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ソリューションパフォーマンスアセスメント |
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ソリューションの妥当性確認アセスメント |
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※ |
一部を抜粋
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4 ) |
ビジネスアナリシスを開始する構成タスク
BABOKでは、ビジネスアナリシスを開始する代表的な構成タスクとして2つのタスクが紹介されている |
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トップダウン的アプローチ
知識領域「エンタープライズ分析」のタスク「ビジネスニーズを定義する」 |
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ボトムアップ的アプローチ
知識領域「ソリューション評価と妥当性確認」のタスク「ソリューションパフォーマンスを評価する」
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お客様事例…taspoプロジェクト |
1 ) |
プロジェクトの経緯 |
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各センタの体制とシステムは、業務のピーク期を考慮した設計となっていた |
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コスト削減プロジェクトが検討された2009年度は業務のピーク期を過ぎて安定期を迎えており、業務量が減少していた |
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たばこ業界を取り巻く厳しい環境により、開発当初想定した業務量より実際の業務量が少なかった |
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そこで業務の見直しが必要となる!… 合理化チームを作って対応することになる
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2 ) |
プロジェクトの進め方 |
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ブレストを行い、100の施策(ソリューション)を出した。そこから絞り込みを行う |
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3つの観点で分類した
1 ) サービス内容の見直し
2 ) 内部ルールの見直し
3 ) 業務の見直し
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3 ) |
コスト削減プロジェクトの結果 |
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一年で全体の13%を削減に成功した … 結果はモニタリングした
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BABOKとお客様事例の関係 |
1 ) |
BABOK的アプローチ…今回は「ボトムアップ的アプローチ」を選択した |
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知識領域「ソリューションの評価と妥当性確認」より各タスクを実施
⇒既存ソリューションの評価から開始する |
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タスク「ソリューションパフォーマンスを評価する」を実施し「ソリューションパフォーマンスアセスメント」を作成した |
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ソリューションパフォーマンス評価指標=業務量
⇒開発当初の見積りより落ちている…現状分析の結果判明 |
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既存ソリューション評価後、新たなソリューションの検討・定義を実施した
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2 ) |
コスト削減に向けて、知識領域「エンタープライズ分析」の各タスクを実施 |
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能力ギャップをアセスメントする
⇒利益を追求する性質の施策の不足を把握する |
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ソリューションアプローチを決定する
⇒方向性、テーマを決定する |
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ソリューションスコープを定義する
⇒アプローチをどうするか考える |
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1)と2)は、それぞれで完結するのではなく、相互に行きかうことで「あるべき姿(As-Is)」と「ありのままの姿(To-Be)」を補完していくことになる。
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☆ |
受講した感想 |
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まずBABOKの考え方・基礎を表し、次に実例を紹介し、そして実例を基にしたBABOKの適用部分の解説をされたことによって、より”実体験”として、自分の中の”腑”に落ちた。
私はBABOKを殆ど知らない状態からの受講だったが、今回の講義を受けBABOKが何か、どのようにすれば実業務に適合出来るかが、うっすらながら見えてきたように感じた。 |