関西P2M研究会コーナー
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神戸から・・そして大阪へ

関西研究会主査 海藏 三郎 [プロフィール] :6月号

 2010年度関西P2M実践事例研究会(以下、研究会と略称)の成果報告会を、去る4月30日に新大阪の「ココプラザ」で行いました。GW中にも拘らず、オープン参加13名を含めて45名の方が参加されました。
 冒頭に研究会主査としての立場から、研究会傘下、5つの分科会の特徴と課題について報告致しました。特に各分科会の課題については、私見ではあるが、とお断りしながら、少々辛口の批評を述べました。このような辛口の批評を論じたのには理由があります。各分科会の状況を見聞していると、研究テーマへの取組姿勢や意識・熱意に温度差がある、また研究テーマへのアプローチの仕方も分科会ごとに大きく違っていることでした。もちろん、この違いこそが、分科会ごとの特徴でもあるわけですが、問題視したのはP2M研究会傘下の分科会ですから、研究会設立の主旨を踏まえて取り組んでいるかです。P2M手法を応用・活用できる実践事例を調査研究するというのが第一義の主旨です。単なる仲間内の情報交流会ではありません。また研究テーマに対して真摯に対峙した上で、分科会としての目標を設定し、段取りし実践する、結果をチェックしフィードバックする等の俗に言うプロジェクトマネジメントサイクルを回すようなアプローチ手法がなされているのかでした。残念ながら、いくつかの分科会は筆者の見方からすれば、ずれがあると感じ、少し厳しい指摘をさせていただきました。
 しかしながら、その後の、分科会ごとの成果報告は、非常に濃い充実した発表内容でした。オープン参加の方々も異口同音に『皆さん、非常に幅広い範囲のテーマを掲げながら、真剣に取り組んでおられ、内容的にも高度で素晴しかったです』とお褒めの言葉をいただきました。私自身、冒頭に辛口批評をしたのが、面映ゆくなった次第です。
 さて、2011年の今年度は研究会活動を休止します。今年7月31日の「プロジェクトマネジメント・フォーラム2011大阪」の成功に向けて邁進する、そちらに力を注ぐと言うのが、ひとつの理由です。実は今回のフォーラムでは、午後のP2Mトラックは「関西P2M実践事例研究会」の過去5年間の総決算発表会にする予定です。そのため、2010年度の成果報告書の提出期限を7月末に設定しました。それまでは分科会ごとに現状の成果内容を更に練っていただきます。また6月初旬には、リーダーや当日発表者が集まって合宿を行い、プレゼン中味について議論を重ね、より充実したものに仕上げる予定です。
 関西P2M実践事例研究会は2006年4月に旗揚げしました。翌年の2007年に神戸で関西では初めての「PMフォーラム」が開催されました。神戸フォーラムではP2M研究会から「プロジェクトX」分科会が研究成果を発表しました。また2年後の2009年は京都で2回目の関西PMフォーラムが開催されました。京都フォーラムでは研究会より、「プロジェクトX」分科会が神戸の時よりも更に充実した研究成果を発表しました。またオフショア分科会も成果発表を行いました。そして関西で3回目となる2011年度は、大阪の国際会議場で7月31日(日)に開催されます。今回は前述したとおり、P2Mトラックを研究会が貸し切る形となり、5年間の成果をぶつける予定です。
 鑑みるに、関西P2M実践事例研究会は、関西での「PMフォーラム」とともに進展してきたと言っても過言ではありません。「神戸から京都、そして大阪へ」の道のりとともに、P2M研究会も歩んできました。それでは2年後はどうなる?この解答は2012年度から新たな体制で発足する「関西P2M実践事例研究会」の活動が大きく左右するのではないかと感じております。

 前述しましたように、今年8月以降の研究会活動は休止しますが、来年4月からの再開に向けて、新メンバーも募集していきますので、フォーラムにご参加いただきP2Mトラックを是非、生で聞いていただければと存じます。
 ご協力、何卒よろしくお願いいたします。
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