リレー随想
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「九州P2M研究会」の活動について

九州P2M研究会代表 松本 忠行: [プロフィール] :4月号

 平成23年2月に第10回目の「九州P2M研究会」を開催することができました。当日は、日程を確定した後に私のスケジュールが他のスケジュールと重なったため、私自身は出席できませんでしたが、幹事会メンバーの皆さまに運営をお願いし、またPMAJの鮫島さまにもご参加いただき、参加者5名でプログラムの勉強会を実施しました。
 平成20年7月に第1回の研究会を開催して足掛け2年半、おおよそ3ヶ月に1回のペースで実施してきたことになります。
 参加者数を見ると平均で7~8名程度で、とても東京や関西などの中央の活動のように華やかさはありませんが、地道に10回目を迎えることができたことに安堵しております。
 さて、本研究会ですが、第2回目の開催まではいつ活動が中止になってもおかしくない様な状況で、研究会をどのように進めるべきか一人で悩んでしました。いわゆる「生みの苦しみ」です。というのも、前身の「九州P2Mクラブ」では、個人の業務経験等をP2Mの視点で事例紹介することをメンバー持ち回りで発表して相互研鑽していましたが、二廻り目には発表する事例が無くなり参加者が減少、そして活動自体が中止になったという経緯があったからです。
 そんな時に、大阪で全国のP2M研究会の代表者が集まる「世話人会」があり、他の地域の取り組みをいろいろと教えていただきました。特に、広島では幹事会を立ち上げ、代表者一人ではなく幹事会メンバーで研究会を運営しているということをお聞きしました。今まで一人で悩んでいましたが、やはり相談できる仲間が必要であることを実感しました。
 そこで、九州でも幹事会を設置することを第3回目の研究会で提案し、福岡在住のメンバー7名で幹事会を立ち上げました。そして、月1回ペースで幹事会を開催し、研究会の進め方を話し合いました。私自身、代表者を引き受けた時に最も意識していたこと、即ち、持ち回りの事例発表では個人負担になるため、全員で同じテーマに取り組み、全員でひとつの成果物ができるようなことはできないかということを話し合いました。この結果、第4回目の研究会から、年度を通した継続研究テーマを設定し、参加者で議論し、それをP2M視点で1年掛けてまとめていこうということにまとまりました。テーマは「失敗の本質(中公文庫)」の中の「ノモンハン事件」です。研究会メンバーが研究会へ参加する前に予め課題を読み、それを研究会に持ち寄ってまとめて行くというものです。ただ、内容がなかなか難解で進めていくことは大変でしたが、平成22年12月の九州P2Mセミナーでとりまとめた成果を研究会メンバーが発表するということもできました。
 現在2つ目の継続研究テーマに取り組んでいますが、こちらについても取り組み結果としての成果物を何らかの形で取りまとめたいと思っているところです。

 九州では、まだまだP2Mの知名度は低いため、PMS、PMCホルダー自体が少ない状況にあります。また、活動メンバーに登録された方が、中央方面に転勤になり、九州の活動自体から遠ざかるケースも多々あります。
 このような状況ではありますが、幹事会メンバーとともに地道に活動を継続できればと思っております。

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