トピックス(活動報告)
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「PMAJへの想い/会員活動を進めるにあたって」

(会員活動部門担当副理事長、新日鉄ソリューションズ株式会社):浅田 誠 [プロフィール] :1月号

 リレー随想の第一走者に指名されましたが、考えてみますと当協会との関わりは、1997年7月のPMフォーラム研究会結成から始まり、翌1998年12月に設立の運びとなったJPMF(日本プロジェクトマネジメント・フォーラム)を経て現在のPMAJへと、かれこれ12年半もの長きにわたってしまいました。
 IT系の立場から参画を始めた例会やPMシンポジウムの企画・運営、また2004年の秋からはIT系プロジェクトリスクマネジメントWG等、好き勝手なことを言わせていただき色々ご迷惑をおかけして来たこととは思いますが、現在は会員活動部門の担当として会員の皆様に満足していただくにはどうすれば良いのかに頭を悩まさなければならない立場におります。

 しかし一貫して念頭に置いて来たことは幾つかあります。1つは、実際に役立つもの・意味あるものを提供することです。理論や理屈は勿論大切です。しかし美しいだけ或いは高尚なだけで、実際の役に立たないのでは困ります。プロジェクトの現場と遊離しないようにということを常に考えて参りました。


 この中で、手段と目的を混同しないようにすることも大切だと思います。例えば、引き続きWGメンバーで喧々諤々の議論を戦わせているIT系プロジェクトのリスクマネジメントなどに関して言えば、リスクマネジメントをやりたいわけではなく、プロジェクトを赤字にしないこと、プロジェクトメンバーが人間らしいまともな生活を送れるようにしたいこと、が切なる思い・目的であり、リスクマネジメントの理論/理屈はこうだからと言ったことからの発想だけでは本当の解決にはならないのではないかと思っております

 2つ目は個(1人々々の個人)と組織のバランスです。近年、個に重点を置いた人間系のテーマが人気ですが、それはそれで重要なことですが、やはりもう一方の組織のことを無視するわけには行かないと思います。個の力だけで何とかなる対象と、それだけではどうにもならない対象があると思います。後者については、一定のレベルの個と一定のレベルの組織の両方があってこそ、しっかりしたプロジェクト推進が可能です。


 また個の中で大事なことはやはり考える力ではないかと思います。ベースとしての知識は勿論必要ですが、それを活かせるかどうかは、本当に自分の頭で考えているかどうかにかかっていると思います。世の中で言われていること、他人の言っていることを、謙虚に、前向きに聞いて取り入れるとともに、一方で、それを鵜呑みにしない、冷静に事実を見る、常に疑問を持って自分の頭で考えそれを深める(知恵にする)ことだと思います。


 以上、次元の低い当たり前過ぎることではありますが、大きくはこの2つのことを頭において進めて来ており、PMAJの会員活動としては、あまり先に行き過ぎてプロジェクトの現場を置いてきぼりにするようなことのないように、そうかと言って全く同じレベルでも意味がありませんので、一歩先或いは半歩先ぐらいを進んで、皆様について来ていただけているかどうかを時々は振り返りつつ進めて行きたいと思っております。

 最後はお願いになりますが、皆様或いはお知り合いの方で、まだ活動に参画していただけていない方には是非とも参画していただけたらと思います。例えば、PMシンポジウムの企画/広報/運営チーム・例会KP(キーパーソン)会・IT-SIGの各WG(IT分野でのP2M活用研究WGその他)等々です。よろしくお願いします。
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