今月のひとこと
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使命ということ

オンライン編集長 岩下 幸功 [プロフィール] :10月号

 ビジョンとミッションについての有名な事例は、アメリカのジョンF.ケネディが示した演説にあると言われます。彼は「われわれは、有人宇宙飛行という科学において世界のリーダーとなる」とアメリカ国民にアポロ計画ビジョンを示しました。そしてミッションとして「1960年代の終わりまでに安全に人類を月に着陸させ無事に帰還させよう」と述べています。このようにミッションはビジョンから生まれます。ビジョンが上位概念です。日本語ではビジョンを「夢(未来像)」、ミッションを「使命」という意味で理解されますが、「夢」を実現するために「使命」が生まれるということです。
 日本語の「使命」には2つの意味があるようです。一つは「使いを命じる」という意味での「用向き」であり、これはミッションに相当すると考えられます。もう一つは「命を使う」という意味での「天命」であり、これはビジョンに相当すると考えます。つまりは日本語の「使命」には、ビジョンとミッションの両方の意味合いが含まれているということです。しかし、組織やプロジェクトなどのチームマネジメントでは、一般的にミッションからスタートし、その先に存在するビジョンについて議論されることは少ないようです。つまりはミッションオリエンテッドのリアクティブなワークスタイルに慣らされる恐れがあります。外的に与えられた「用向きとしての使命」に縛られる訳です。一方、パーソナルマネジメントではビジョンオリエンテッドでプロアクティブなライフスタイルになるといいましたが、この広い世の中で「自分の命を、自分にしか思いつかないことに使う」のが使命ですから当然です。何に命を使うのかは人それぞれです。金儲けに使うか、社会の為に尽くすのに使うのか・・いずれにしても、「命を何に使うのか」が問われているようです。仏教の言葉にも「菩薩の自覚を得た者は使命を得る・・・」とあります。「自らの命を使う使命」を得たものは幸せだと思います。
 秋の夜長「自分の命の使い方」を今一度考えてみるのも一興ではないでしょうか・・・。


 ある本に下記の言葉を見つけました。

 人間には「第二の誕生」がある
 お母さんから生まれた時を
 「第一の誕生」としたら
 自分が「自分の羽」で飛び始める時だ
 高く舞えば「風」が起こる
 成長しているから「悩み」がある

 みんなが、ちがっていて
 みんなが、何かの「天才」
  笑わせる天才
  仲良くなる天才
  人を思いやる天才

 人と比べるから 苦しむ
 きのうときょう、きょうとあすの
 「自分」を比べよう
 だれにも自分だけの
 自分にしかできない
 「使命」がある
以上
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