関西P2M研究会コーナー
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2009年研究会活動について

関西P2M研究会 海藏 三郎 [プロフィール] :5月号

 関西P2M実践事例研究会(以下、研究会と略称)も今年で4年目を迎えます。研究会設立当初から3年間に亘り大所高所の立場から研究会をリードされ、幅広い見識と鋭い洞察力で研究会を牽引されてこられた小石原様が健康上の理由で主査を降りられることになりました。関西事務局として後任選びをいろいろ模索されたようですが、結果的に、不肖私にお鉢が回ってきました。小石原様のような幅広い見識や大局観も持ち合わせていない者が大役を引き受けるのは躊躇いもありました。ただ折角、研究会も礎が固まってきたところであり、ここで途絶えさせるわけにはいけないという思いで重責を担わせていただくことにしました。
 それでは4年目を迎えた研究会の今年度の抱負を述べたいと思います。ただその前に、研究会活動に参加する意義(メリット)について触れてみます。
1.研究会活動に参加する意義(メリット)
@ 多様な人材との交流
研究会活動を通じて異分野の多才な方々と知己が得られる。会社の中だけでは得られない情報や考え方に接することによって自分の思考回路に刺激が走る。このような人的ネットワークの形成が参加者の動議付けの一つになっている。昨今は外国人メンバーの参加もあり、異文化コミュニケーションも活発である。また分科会終了後のノミニケーションも情報交流・収集に有意義な場を提供する。
A P2Mについての理解が更に深まること
研究会活動は原則P2Mの実践事例研究である。研究テーマを掘下げていく段階ではP2Mガイドブックを読み直し、メンバーと議論を深めていく必要がある。このような活動を通じて、P2Mの理解が更に深まり、新たな発見に繋がる。
B 新たな発想が芽生えること
分科会活動では深堀していく段階において逐次新たな疑問・課題が浮上する。その疑問・課題について自分なりの考えをまとめ、メンバーと議論する過程において、新たなアイディア・閃きが醸成される。特に最終成果報告をまとめる段階においては、メンバー全員のベクトルが合致することによって新たな発想が芽生えてくる。
C 自己啓発の契機となること
研究会活動の人的交流を通じて知り得た情報は、本人にとって刺激となり自己啓発意欲を高める。筆者が研究会に誘った某メンバーは、研究会活動を通じて勉学意欲が高まり、今は、ある難しい資格試験にチャレンジしている。

 もちろん研究会活動の課題もたくさんあります。まず個人ごとの意欲にばらつきがあることです。またメンバーが固定化し新たな参加者が少ないこと、報告書をまとめるための 個人的負荷が大きいこと、漸次マンネリ化傾向になること等があげられます。
 この辺の事情を鑑みながら今年度の研究会の抱負を述べたいと思います。
2.今年度の抱負
@ 魅力あるテーマの設定
研究会の分科会活動を継続させるには、魅力あるテーマを設定することである。魅力あるテーマとは、常日頃から意識している興味の湧くものであり、飽きずに継続できる要因になる。もちろん分科会リーダだけでなくメンバーも同じ問題意識を持っていることが望ましい。今年度は分科会の主査となるべく人がテーマを提起し、主旨・狙いを明確にした企画書を基に、幅広く参加メンバーを募る方法を採用したいと考えている。
A 多様性(入り交じり)メンバーの参画
老若男女、外国人を含めて多様なメンバーに参加してもらうことが重要だと考える。もちろん金融や自治体等の公務員を含めて、現在の研究会メンバー以外の業種からも多様な人材の参加を期待する。多様性(入り交じり)が新たな発想展開につながっていく。今年度は関西のPMAJ会員に幅広く呼びかけていく予定である。
B イベントの活用(京都フォーラム等のプレゼンの場を設ける)
プロジェクトX分科会はPM神戸フォーラムで発表し、今回またPM京都フォーラムで発表できるチャンスを得た。こういうイベントでの演出は発表者自身だけでなく他のメンバーにも大きな動機付けとなり、内容に更に磨きがかかる。こういうイベントの場を活用していくことが研究会全体にも刺激となってくる。可能な限り、研究会活動の成果を敷衍できる機会を活用していきたいと思う。
C 事務局の効用
  研究会に関する諸々の連絡事項、懇親会の設定、分科会の場所確保、参加メンバーの募集等々についてはPMAJ関西事務局の働きが重要である。メンバーは本業(会社の仕事)を抱えており、研究会支援者としての事務局が大きな助けになる。
 上述のことを念頭に置きながら、今年度も楽しい研究会活動を継続して参ります。関係諸氏のご指導・ご協力を宜しくお願い申し上げます。
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