SP-23 プロジェクト・マネジメントから見た「設計論」の課題
~モダンPMにおけるミッシング・ピースを考える~
9月5日  14:00~15:00 Ways of Working  
 講師 日揮ホールディングス株式会社 チーフエンジニア(ビジネス・アナリスト)
佐藤 知一
 セッション概要 プロジェクトの成功には、きちんとした計画立案が欠かせない。プロジェクト計画の基礎はWBSである。そしてプロジェクトの生み出す成果物と、WBSの構造とは密接な関係にある。しかし不思議なことに、現在のモダンPM標準には、良い設計とは何か、設計とプロジェクト計画はどのように関わるかについての整理がない。つまり設計論が不在なのである。
本講演では、設計とはどういう行為かについての再考から始めて、設計に伴うトレードオフの存在、成果物ベースのP-WBSと機能ベースのF-WBS、組織構造とWBSとの関係などについて考察する。さらに設計の品質について触れた後、WBSの構造がいかにプロジェクト・マネジメントの有効性を規定するか、実例を元にふりかえりたい。設計技術者の総合的集団であるエンジニアリング企業での経験を元に、これからのモダンPMが取組むべき設計論の枠組みを議論できれば幸いである。
 講師略歴
佐藤 知一氏
佐藤 知一氏1982年、日揮(株)に入社。国内外の製造業向けに、工場作りと生産システム構築プロジェクトに従事。現在、日揮ホールディングス(株)チーフ・エンジニア(Business Analyst)/筑波大学教授(グローバル教育院)、博士(工学);中小企業診断士。著書:「世界を動かすプロジェクトマネジメントの教科書」(技術評論社)ほか。