【IN】イノベーション
B-20 地上に作る小さな太陽
フュージョン実験炉イーターとその開発最前線
9月6日 Power Skills CFP
 講師 量子科学技術研究開発機構 イーター日本 国内機関長 杉本 誠
 セッション概要 地上に小さな太陽を作りエネルギーを取り出す研究開発は、1950年代から日米欧ソで始まった。研究開発が進展し、現在イーター(ITER)と呼ばれる水素を用いたフュージョンの実験炉の建設が南フランスで進んでいる。これは、日欧米露中韓印の7極(35か国)の国際協力で進められており、日本はその中核を担っている。イーターではその主要な機器をそれぞれ異なる国で開発、製造し、これを現地に輸送し、組立を行う。多種多様な文化を持つ人々が協力して、前人未到の装置を建設するが、これ自身大変複雑で挑戦的な事業である。本発表では、現状のフュージョン開発環境の変化、イーターの現状を報告する。
 講師略歴 1962年12月、宮城県生まれ。1989年3月東北大学大学院工学研究科博士課程単位取得退学。同年4月、日本原子力研究所(現量子科学技術研究開発機構)入所。核融合炉工学の研究開発に従事。2018年イーター日本国内機関長、2022年那珂研究所副所長、現在に至る。工学博士(東北大学)、技術士(機械/原子力・放射線部門)。