講師 |
宇宙航空研究開発機構 宇宙科学研究所 教授/はやぶさ2 プロジェクトマネージャ 津田 雄一 |
セッション概要 |
小惑星探査機はやぶさ2は、人類未踏の小惑星リュウグウに到着し、4基の探査ロボットによる地表探査、2回の高精度着陸、世界初の人工クレーター作成および観測などを成し遂げた。そして2020年12月6日に無事地球に帰還した。帰還したカプセルの中からは、5.4グラムという多量のリュウグウのサンプルが確認され、今後の科学成果が期待される。宇宙探査プロジェクトの特徴は、挑戦的な活動と大きな成果が期待される一方、マネジメント上は高い確実性が求められる。本講演では、文字通り人類未踏ゆえに不確定性の高いプロジェクトを成功に導くことができた実例として、はやぶさ2プロジェクトの顛末とマネジメント上の奮闘を紹介する。
本講演は「はやぶさ2 最強ミッションの真実」(NHK 出版)、「はやぶさ2の宇宙大航海記」(宝島社)に基づく講演である。 |
講師略歴
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2003年JAXA 宇宙科学研究所助教。2008-2009年ミシガン大学及びコロラド大学ボルダー校客員研究員。2015年JAXA 宇宙科学研究所准教授。2020年同教授。その間「M-V」ロケット、小惑星探査機「はやぶさ」、ソーラーセイル宇宙船「イカロス」の開発・運用に従事。2015年より小惑星探査機「はやぶさ2」のプロジェクトマネージャ。 |