「リカバリー・マネジメント」コース <2日間コース>
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目的:
時間、人材、資金の貴重なリソースを浪費する問題プロジェクトの管理は、組織の重大な関心事になっています。本コースでは、トラブルに陥った問題プロジェクトを体系的にリカバリーする具体的なステップを学習します。リカバリー役のPMは、組織間の利害対立が先鋭化した関係の中で、また非常に時間が限られた状況でプロジェクト管理の総合力を試されます。しかし、このような心理的重圧に不慣れなPMが、何処から手を付けて良いのか、どのような順序で何に妥協し、何を死守して自社を守っていくのか、その方向性も定められないまま場当たり的に動き、結果としてプロジェクトを更に悪化させている場合も多く見うけられます。まずプロジェクトを評価する調査方法を習得し、次に悪化したプロジェクトを復帰させるためのリカバリー・プロセスに沿って警告を発し、ただ単にスケジュール遅延、コストの肥大といった現象面だけではなく、問題の本質を掘り起こし、起動のための社内、及び顧客交渉を経て、顧客参画によるリカバリー・プランの策定や実施をし、リカバリー・チーム編成への支援の獲得、さらに組織学習のためにデータを文書化する実務プロセスは困難を極めます。そしてこのプロセスは、2度目の失敗は許されない状況で社内外の抵抗を乗越えて動かしていかねばなりません。流動化が増す開発環境下では、今後問題プロジェクトの発生は避けて通ることの出来ない宿命です。本コースの目的は、プロジェクトを多数抱える組織に対してPM経験者、PM上級者の中で組織内の問題プロジェクトの見直し、建直し、ひいては自社の信頼と利益を最大限守りきる実践スキルを持ったエキスパートを養成することです。
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コースアウトライン |
1章
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現状把握とリカバリー起動
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・問題の初期調査とリカバリー・プロセス必要性の判断
・問題プロジェクトのワークアウト
・現況と仮説の社内上層部との共有
・顧客上層部とのリカバリー起動交渉 |
2章 |
問題の定義づけと リカバリー・プランの策定 |
・本格的調査の実施方法
・仮説の検証による問題の定義づけと要因の特定
・リカバリー目標の設定
・解決策の選択肢作成と実施プランの作成 |
3章
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プランへの社内支援の獲得と
顧客承認のための交渉
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・プランに対する社内承認を獲得する交渉
・プラン支持のコミットメントの獲得
・プランに対する顧客承認を獲得する交渉
・顧客との共同作業による最終プラン策定 |
4章
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実施体制の再構築、及び
リカバリーの実施と追跡評価
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・実施体制の構築へのリソース獲得と協力会社の支援の取り付け
・責任分担の明確化とコミットメント獲得
・プロジェクト状況の追跡評価
・プランの修正、評価、及びリカバリー・プロセスの文書化 |