今月のひとこと
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 国税庁頑張る 

オンライン編集長 深谷 靖純 [プロフィール] :12月号

 ようやく秋がやってきたと思ったのもつかの間、直ぐにいなくなってしましました。すでに日本には四季が無くなり、二季になったという人もいます。二季の境界に桜と紅葉の線が細くひかれているのだそうです。
 寒さ対策として、暖かい下着を使い始めたのですが、どうも調子が良くないのです。肉体の劣化が進んだのかと少々寂しい想いをしていました。ひょっとすると、暖かい下着の暖かさには有効期限があるのではないかと思いつき、調べてみました。有効期限はないそうです。ただ、買い替え推奨期間というのがあって3年だそうです。私の手元にあるのは、何年前か覚えていない程昔に購入したものです。どちらの劣化が早かったのか、判定はこれからですが、今年の冬はあわただしく始まりました。

 先月の末頃、国税庁が農水省等と共催で、日本橋の地下鉄の通路で「和食と日本の酒の魅力体験フェア」を開催すると聞き、どんなことをやっているのかと覗いてきました。ポスターを貼ったパネルや机が並んだ、小ぢんまりと地味な外見でしたが内容は充実していました。祝日の日本橋という場所なのでもっと多くの人が詰めかけていると想像していましたが、意外にすいており、日本酒と焼酎の試飲コーナーではしっかりと楽しむことが出来ました(試飲無料です)。試飲コーナーの隣は、ユネスコ文化遺産「伝統的酒造り」登録1周年記念展示コーナーとなっており、国税庁の方が説明にあたっています。
 この欄で、なぜ日本酒の所管が国税庁なのかと散々ぼやいてきましたが、さすがに朝から会場運営で頑張っている方に苦情のようなことを述べるのもはばかられ、素直にお話を伺っていました。お話によれば、国税庁主催で日本酒関連のイベントが多数企画されており、国税庁のHPに掲載されているとのことです。さっそく、HPを覗いてみました。
 PMAJのHPも分かり難いとお叱りを受けることが多いのですが、国税庁のHPもなかなかのものです。税金に関する通達とお酒の情報と、異質なものが混ざり合って載っているからでしょうか。わくわくしない「ドン・キホーテ」というとイメージが伝わるかもしれません。少なくとも、お酒好きが楽しみながら見るようなHPという感じではありません。全国の酒蔵マップというものも作られています。お酒についていろいろと調べたいという方には素晴らしい資料です。さすがにお酒を所管する官庁のHPです。ただ、酒蔵のある地方を思い浮かべながらお酒を楽しみたいといった、お酒好き向きに作られてはいません。蔵ごとのお酒の特徴を紹介するのは、いろいろと制約があるのかもしれません。
 それでも、日本酒振興に向けての思いや姿勢は伝わってきます。ユネスコ無形文化遺産に登録されたとはいえ、酒蔵の将来には逆風が吹いています。何とか、おいしいお酒を飲み続けられるように頑張っていただきたいと思います。
以上

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