1. |
テーマの紹介、研究部会とのつながり
始動したときのテーマは「思いを形にする」であったが、次第に「想いを形にする」という内容に変化してきた。新たな知見・気づき・価値を発見・創造できる「共創型チーム」には、送り手と受け手の相互作用によって効果的なコミュニケーション(インタラクション・コミュニケーション)が重要である。
当研究会では、メンバーの経験と多様な知識を学びながら、効果的なコミュニケーションを探求してきた。
これから、その具体的な内容を紹介する。 |
2. |
研究部会活動の紹介
狙い・目的
・ |
コミュニケーションのやり方の違いを知る |
・ |
コミュニケーションのやり方の最適化 |
活動紹介
1 ) 知識習得
1 ) |
想いを見える化する
手法:GSN、グラフィックファシリテーション |
2 ) |
相手を知る・気づく
手法:デザイン思考、共感マップ、行動観察、ハーマンモデル |
3 ) |
自分を知る・磨く
手法:NLP、網様体賦活系の活用、Language arts |
2 ) 事例・実践から学ぶ
・ |
ドイツと日本との行動パターンの違い |
・ |
強いチームを作るコミュニケーション |
・ |
松村(株)の行為のモデル化 |
・ |
伝統芸能における日本流コミュニケーション |
3 ) 実践する・活かす
医療チームとのコミュニケーション実践 |
3. |
コミュニケーションの分類
5つに分類される
①会話、②仕様書、③設計文書、④五感、⑤阿吽(思いが通じる、高コンテクスト、日本の強み)
プロジェクトでは要求元の思いを、論理性を持った設計者が仕様化して進めるが、明確な仕様化ができるように進めることが重要。ここにコミュニケーションが深くかかわってくる。 |
4. |
伝統芸能からみる日本流コミュニケーション
「守・破・離」
・ |
進化してきた創造的な過程のベースとなっている思想。 |
・ |
現在に引き継がれる物事を成し遂げる際の日本の伝統的な概念 |
「守」とは基本の段階。稽古が重要。
「破」とは応用の段階。基礎の上に自分なりの改良を加え、自分のスタイルを確立する。
「離」とは発展の段階。学んだことをベースに、独自の方法を編み出すこと。
「稽古」
古(いにしえ)を稽(かんが)える。
先人の考えたことを模倣し、繰り返し修練することで本質が理解でき新たな創造へと発展する。
「以心伝心」
言葉がなくとも通じ合える境地。高コンテクスト文化(=察する文化)の特徴。
京都花街の舞妓さん、芸妓さんの育成は、過去から積み上げられた育成の仕組みがある。
上記に掲げられている日本流コミュニケーションをベースにされている。 |
5. |
実践:医患間でのインタラクション・コミュニケーション
日本流コミュニケーションの特徴:「阿吽の呼吸」「空気を読める」「行間を読める」・・・
グローバル環境でも、日本流コミュニケーションは通用できるのか?
「思い」を「想い」に変えることができるのか?
言葉の通じない外国人患者の治療実例で、上記テーマを探ってみた。
日本の医療現場では、患者をケアする仕組み、コミュニケーションが確立されている。
病院側の様々な担当者が、患者の情報を共有し、的確な対処を行ってくれている。
日本では当たり前のように感じるかも知れないが、世界的には優れている。
このベースとなるのが、医療チーム内での「日本流コミュニケーション」
言葉の通じない患者も安心して医療を受けることが出来た。
日本流コミュニケーションの良いところを活かせば、グローバルにも通用することがわかった。 |
6. |
2年間の活動について、発表者以外のメンバーが感想を述べました。 |