会長より

2018年「日本プロジェクトマネジメント協会」新年ご挨拶

PMAJ会長 関 誠夫 [プロフィール] :1月号

明けましておめでとうございます。
皆様それぞれ、昨年のご活躍に一区切りつけ、年末年始のお休みでリフレッシュし、新たな年の目標に向かって力強いスタートを切られたことでしょう。
また新年早々から海外の現場などで働いてこられた方々のためには、ご健勝とお仕事の成功を祈っております。

私も、自分の立ち位置から粗々一年を振り返り、社会や人々がどのように動き変わろうとしているかを確認するようなひと時を持つことができました。
いろいろ気付くことがありましたが、その中に「“プログラム・マネジメント”という仕組みを、実際の経営や業務に活用することが、今や特に重要になってきた!」ということがあります。
大学では、関係省庁の強い要望もあり、幅広く多様な分野で産学連携による協同研究などが展開されるようになってきました。
また、産業界では、新しい価値の創出に向けて、様々なパートナリングによる共創関係が生まれ、さらにデジタル化やIT化の急速な進歩がそうした仕事の質やスピードを高めているようです。
そして世界の多くの国々が、2015年に国連サミットで採択した持続可能な開発のための2030年アジェンダ、いわゆるSDGsの具体的な実行に動きだし、我が国でも多くの企業がその貢献目標を経営の柱に据えたり、ビジネスそのものに発展させるようにもなってきました。
こうした動きの中では、大きな実行のシナリオを描いたり、多様で複雑な遂行内容を有効に統合するといった「私達日本勢が比較的苦手」と言われてきたことへの仕組みや能力が強く求められているはずです。それはまさにプログラム・マネジメント普及活動の目的そのものに繋がり、この協会の役割の重要性を再確認しました。
同時に、フッと湧いたもう一つの見方があります。それは「必要な仕組みも人財も揃っている私達が、苦手と評価を下げる背景にあるのは、私達が常日頃から集団活動したり助け合うことに慣れ過ぎていて、いざという時に力を出しきっていないのではないか。そしてその根っ子にあるのは個々人の独立心や責任感の弱さではないか」ということです。そう理由づけしてみると、思い当たることがたくさん浮かんできます。人財育成や関連する仕組みの実効性向上のためになるかもしれない。もう一歩踏み込んで考えてみようと思っています。
本年もご指導ご支援、よろしくお願いします。

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