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コンシェルジェとしてのプロジェクト・マネジャー

プラネット株式会社 中嶋 秀隆 [プロフィール] :8月号

 出張でホテルに宿泊すると、コンシェルジェにお世話になることが多い。私がコンシェルジェに実際に持ち込んだ依頼や問い合わせをいくつかあげてみよう。
1. チェックアウトの時間は?
2. 日本への国際電話がうまくかからないが?
3. ◯◯イベントの会場はどこ?
4. この文章は現地語(例えばポルトガル語)で何と言うの?
5. バスタブからお湯があふれて、カーペットを濡らした。・・・
 こんなさまざまや依頼や問い合わせに、コンシェルジェが丁寧に、的確に答えてくれるおかげで、宿泊が快適になる。そのために、コンシェルジェは、あらゆる依頼や問い合わせを想定して準備し、(必要なら)外国語を磨く。
 プロジェクトを仕切るプロジェクト・マネジャーもさまざまな依頼や問い合わせを受ける。
1. 納期が遅れそうだ、なんとかしてほしい。
2. 予算がオーバーしそうだ、なんとかしてほしい。
3. 品質が要求を満たせない。どうしようか?
4. 次の会議はいつ、どこで?
5. 取引先との会食の場所は、時間は、メニューは?・・・
 プロジェクト・マネジャーは、こういう依頼や問い合わせにタイムリーに答え、プロジェクトを前に進める。そのためには、コンシェルジェよろしく、あらゆる依頼や問い合わせを想定して準備しておくことが求められる。
 プロジェクト・マネジャーの時間の大半はコミュニケーションであるといわれる。それだけに、前向きの心の姿勢で (positive mental attitude) で、ステークホルダーの要請に答えることが求められる。そして、人間に対するあくことない関心がその根底にある。

以上

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