投稿コーナー

人生は一冊の○○集

プラネット株式会社 中嶋 秀隆 [プロフィール] :2月号

 年の瀬にある日、一冊の本をいただいた。畏友Aさんの著書である。彼は、外資系の大手メーカーに長く勤務したあと、今はカウンセリングの仕事に打ち込み、大勢の人たちの相談を引き受けている。その経験をもとに、カウンセリングに図やチャートを効果的に活用する方法を紹介した、力作である。
 その中に、人生は一冊の「問題集」という一節がある。あなたが生まれる前に、あらかじめ一冊の本が用意される。そこにはあなたがこの世で遭遇する各種の課題や問題が満載されており、それに一題ずつ回答し続けるのが、あなたのライフサイクルであるという。そして、そこに載っている課題や問題は、その時その時のあなたの力量や処理能力に合わせて、タイムリーに現れるので、それに対処することが、成長や満足に結びつくという。これは、人間は問われている存在である、というV.E.フランクルの所説にも結びつくようだ(『それでも人生にイエスと言う』)。
 一方、正月に、「英語のジョークを楽しむ会」の新年会に出席した。20数名が集まり、ジョークを披露し合う楽しい催しである。エスニックや政治、世相、男女などについて、各人が温めてきたいろいろなジョークが発表され、文字通り初笑いの場であった。私も次のジョークを紹介した。
  Q: What is the difference between Wine and Men?
  A: Wine matures.
この会の出席者の笑顔を見ていると人生は、一冊の「問題集」というよりも、一冊の「ジョーク集」なのではないか、と感じた。「クローズアップでは悲劇、ロングショットでは喜劇」というC.チャップリンの言葉につながるかもしれない。
 さて、人生は一冊の○○集という定義に、あなたはどんな言葉を入れるのだろう?

以上

ページトップに戻る