会長より

2017年「日本プロジェクトマネジメント協会」新年ご挨拶

PMAJ会長 西尾 清光 [プロフィール] :1月号

 明けましておめでとうございます。本年が皆様方にとって、幸せな良き年でありますように、心からお祈り申し上げます。

 今年は酉年(鶏年ともいわれます)です。今年の諺は「鴨が葱を背負ってくる」を選ばせてもらいました。その理由は「うまいことが重なり、ますます好都合である」が諺の意味とのことだからです。「鴨葱」と云えばお人よしがこちらの利益になるものを持ってきてくれるという観念もあって、この言葉を相手に対して使うのは失礼にあたるということも云われていますから、人には言わず良い意味の、よい年になると思って過ごしませんか。

 私事で申し訳ありませんが、私は今年傘壽を迎えました。このご挨拶が最後となると思いますので、これまでの人生での経験のいくつかを述べさせて頂きます。
 昔仕事を通じて知り合った米国人が「リタイアーしたらヨットを作り、世界一周は無理としても、出来るだけ多くの所に行くことを楽しみにしている」と聞いたことがあります。
 又、日本の教育制度という講演の中で、「日本の教育制度は50歳で退職して、55歳で終焉を迎える」という想定の基に作られているので「今や65歳或いはそれ以上まで仕事をしてそれ以降、如何に有意義に人生を過ごすのかという点について配慮されていない」と聞いたことを思い出しています。私もこの点については配慮が出来ていませんでした。
 皆さんも今から将来の人生について考えを確認していくことが大切ではありませんか。

皆さんに以下三つ程のお話をさせていただきます。一つでも皆さんの参考になれば嬉しく思います。
 一つ目は「The buck stops here」ということです。米トルーマン大統領の座右の銘とされていたものですが、私としては責任者として問題に直面した時「我責任を取り決断せざれば他にそれをする人無し」ということと理解し、実行してきました。
 二つ目は徒然草の「高名の木登り」です。仕事の完成・完了が目前に迫った時ほっとしてちょっとした詰めを怠ったことが大きな失敗を招いてしまったことがありました。それからは仕事は100%の完了まで手を抜かないことが肝要ということを実行しました。
 三つ目は「一打横に出す」ということです。ゴルフでボールを林の中みたいなハザードに入れてしまった時、スコアは一つ悪くなることを覚悟して安全な場所にボールを出すことです、仕事の上ではリスクを避ける為に見える金(想定が出来る金額相当のアクション)を使うということで、リスク回避をしてきました。

皆様に 「Good Luck !」

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