オンラインジャーナル/Women's PM

　石川　博子

石川博子福岡大学工学部電子工学科を卒業し、ゲームメーカーへ就職する。
ゲームメーカーでは、開発企画に属し、ゲームの企画開発及び障害者用製品のソフト開発に従事した。その後、結婚退社し、コンピュータエンジニアのフリーランスとして活躍する。
1998年6月株式会社エイチアイ・シスを設立した。株式会社エイチアイ・シスでは、多くのプロジェクトにSEとして、参加し、現在はプロジェクトマネジメント支援として開発環境ツールおよび開発管理ツールの販売、開発委託の受託、および開発事業にいそしむ。
最近は、Web関連の受託開発を「お客様にオーダーメードするシステム」をサービスとして提供している。

先号　　　次号

～新しいことへの挑戦～

株式会社エイチアイ・シス　石川　博子　[プロフィール]　：7月号

　梅雨の最中で、蒸し暑く、ルームエアコンがそろそろ、フル稼働となる季節になりましたが、皆さん、いかがお過ごしでしょうか。
　私たち、IT関連のエンジニアは、お客様の価値や「やりたいこと」を実現するために、新しい技術や新しいプロセスを取り入れることに挑戦します。時には、安全策を取るために、その「新しい挑戦」を拒むものがあります。それは、コストパフォーマンスであったり、リスク回避であったり、「新しいものを受け入れない」体質であったり、いい訳であったりと、理由は様々です。
　新しいことに取り組むには、リスクは伴います。できる限り、リスクを回避したいところではあるのですが、それによって、「新しいことに取り組まない」という選択は、私にはありません。もし、何かあった場合にでも、すぐに対応できる体制を取ることがベストと考えるからです。もし、不具合があれば、すぐに対応する、すぐに運用できる環境を作るなどです。
　しかし、そのような場合、通常の一括受託開発委託契約等では、委託側か受託側のどちらに問題があるかなどから始まります。そして、追加見積か、現状で修正を起こすか等の判断が必要になります。お客様の価値を考えると、このようなやり方でいいのでしょうか。いつも疑問に思います。
　また、起きうるであろうリスクばかりにとらわれて、ユーザが何を求めているか、ユーザがどこに価値をおいているかなどを見失い、「現状維持＝改善しない」場合があります。新しいことにはリスクはつきものですが、一歩踏み出すことは非常に大切だと思っています。但し、本当の価値がどこにあるのか、検証すべきでしょう。一歩踏み出しながら、改善していけば、新しいことが運用も含めて価値を出していくことになるでしょう。もし、価値がないならやめればいいと思います。
　一方、新しいことは周りも変えていく必要があります。周りの全ての人が「新しいこと」を望んでいるわけではありません。その中で、ゆっくりと「価値」について、お互いに検討していくことが、必要に思います。
　いろいろな障害があったとしても、お客様の役に立てることがあれば、私は新しいことに挑戦していき続けたいと思っています。