会長より

2014 PMAJ新年ご挨拶

PMAJ会長 西尾 清光 [プロフィール] :1月号

 明けましておめでとうございます。本年が皆様方にとって、幸せな良き年でありますように、心からお祈り申し上げます。
今年は「午年」です。馬にちなんだ諺は数多くありますが、私は「老馬の智」という諺が今年にピッタリではないかと思います。ご承知のように「経験の豊富な者は判断を誤らないこと」、「ものにはそれぞれ学ぶべきことがあること」などの意味がありますので、P2Mを学び、経験を積んで日々充実してお仕事をされている皆様にピッタリなことだと思うからであります。

 ところで、私のプロジェクトマネジャーの役割に対する考え方の一部をこの紙面をお借りして少し述べさせていただきます。
皆様はプロジェクトチームに参画し、プロジェクトマネジャーであったり、プロジェクトの一員であったりする訳ですが、プロジェクトの一員であれば自分はプロジェクトマネジャーとしての役割の一部分を演じているという自負があることと思います。
プロジェクトマネジャーとして一番大切なことは「決断」することだと思います。
「The buck stops here」という言葉はトルーマン大統領の座右の銘として有名であります。日本語的には「ここで責任は止まる。責任は転嫁しない。」という意味でよく引用されます。プロジェクトマネジャーは多くの場合‘NO’と言わなければならない決断を迫られます。それは‘YES’というより苦しい決断であることが多いのです。それはどんな時かというと、重要事項の決定、例えば、最終価格の決定、条件の折り合いと受注か失注かのクリティカルな局面、紛争解決は和解か裁判か、人事更迭すべきか否か、リスク回避あるいは軽減のため見える‘金’あるいは‘人’をどの時点でつぎ込むのか、技術と金のトレードオフをすべきか否か等々です。
先にトルーマン大統領の座右の銘の意味を述べましたが、その意味は私なりに解釈すれば「我責任を取り決断せざれば、他にそれをする人なし」ということになります。PMと米国の大統領ではその責任、権限は比べようもありませんが、PMはその時、その状況下で自分がベストと信じる対策・対応を決断・実行しなければならない職務なのです。
今年も皆様の前途に「Good Luck!」


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