協会より

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理事長就任のご挨拶

PMAJ理事長 光藤 昭男 [プロフィール] :8月号

 日本プロジェクトマネジメント協会会員の皆様、ご関係の皆様には、オンラインジャーナル上では初めてご挨拶を申し上げます。 私は、去る6月の総会・理事会にて選任され、7月より理事長に就任いたしました。

 エンジニアリング振興協会(当時)が1996年にPMフォーラム研究会というパイロット的なPM推進組織を立ち上げた際に一員として私も参加しておりました。その2年後には公式のPM推進組織としてJPMF(日本プロジェクトマネジメント・フォーラム)が発足し、またその後紆余曲折ののちPMCC(プロジェクトマネジメント資格認定センター)と統合されて、PMAJがスタートしました。それからさらに6年が経過しました。この15年間に、世界は大きなうねりをもって動いてきました。2008年の通貨危機による先進諸国の停滞と新興途上国の興隆は、世界の政治・経済の秩序に大きな変化をもたらしています。更に、この3月11日の東日本大震災とそれに伴う福島第一原発の事故は、日本の社会・経済に暗雲を投げかけているだけでなく、われわれに諸々の価値の再評価を迫っている様に思います。

 財政の悪化と急速な高齢化社会をはじめとする我が国の課題の多くが互いに複雑に絡み合っておりますが、一つ一つをほぐしながら確実に解を得ていく必要があります。社会的な問題の解決だけでなく、われわれの身近な課題に対しても、各自がそれぞれの立ち位置で解決して行かねばなりません。時間には限りがあります。イノベーションを促し、新たな価値を創造することも期待されています。これらを進める方法論としてのP2Mは、多くの可能性を秘めていると確信しますが、それも多くの人に活用されてこそ意味があります。

 このような認識のもと、この時期にPMAJの理事長に選任されましたことに対し、責任の重さを感じると共に、皆様と協力しニーズを把握し、コンセンサスを得ながら、下記の項目の展開を計りたいと考えております。
「PMAJの中期ビジョン」の早期策定
  ・ 現時点におけるP2Mの基本概念の再確認
  ・ それに基づくPMAJとしての中期ビジョンの策定
  ・ P2M「標準ガイドブック」の改訂
「産・官・学」の連携によるP2Mの更なる深化と適用分野の新開拓
  ・ 「産・官・学」とPMAJとの連携関係の明確化
  ・ 連携関係が有用に働くP2M適用事例の具体的な開拓とその実証
  ・ P2Mの有用性の実証に基づき「産・官・学」における認知度向上策の実施
適切な会員サービスの向上とそれによる更なる会員拡大
  ・ 会員からのPMAJへの要求・要望事項の把握とその対応策の実施
  ・ PMAJ・PM資格取得者・資格維持者に対する価値向上運動の始動
  ・ 既適用分野での有用性向上策の実施と新分野での適用事例の開拓とその情報提供

 就任後間もない中で、会員の方々のご意見・ご要望など伺う機会も充分とは言えません。まだまだ実施すべきことがあるとは思いますが、その限定的な中でもP2Mへ対するニーズが変わりつつある感触を得ております。この流れを的確に把握し、事業活動に反映させることが私の使命と思います。「実践されるP2M」を目指し、「活用されるPMAJ」となるよう努力を重ねて行く所存ですので、皆様から気軽に声をかけて頂き、意見交換・情報交換を進めさせていただければと存じます。会員の皆様、ご関係の皆様のご支援・ご協力賜りますようお願い申し上げます。
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