トピックス(活動報告)

「沖縄におけるPMS挑戦」

(株)国際システム 代表取締役社長 林 秀雄:12月号

 当社は沖縄に本社があるシステム開発会社です。本年9月発表のPMS資格合格者を15名(受験28名)出すことができました。当社は首都圏でビジネス案件を獲得し、沖縄で開発するというビジネスモデルで活動していますので沖縄本社の他に東京事業所があり、社員は半々くらいの比率で沖縄と東京にいます。合格者は沖縄側8名、東京側7名でしたが、沖縄側の合格率は73%にのぼりました。沖縄では通常はPMS試験も受験対策講座も開かれないのですが、沖縄の他のシステム開発会社さんからの受験希望があり、ある程度沖縄で人数がまとまったのでPMAJさんの計らいで、試験、受験対策講座共に開催していただきました。私も社員と共に受験対策講座に参加し試験に合格することができました。受験対策講座は東京等では8日間を2ヶ月かけて実施されますが、沖縄では金曜/土曜日の組み合わせで2回、計4日間の短縮コースが開催されました。短期間ではありましたが、逆に勉強に集中して臨むことができたと思います。

 当社経営理念の一つは「沖縄県の情報産業のリーディングカンパニーを目指し沖縄県情報産業の発展及び雇用拡大に寄与する」というものです。沖縄県は全国で最も失業率の高い県です。IT産業を大きくすることによって沖縄の雇用情勢の改善に寄与したいとの願いが経営理念に込められています。そのためには当社の本業であるシステム開発のビジネスを大きくする必要があります。昨今、中国・インド・ベトナムなどのシステム開発会社の日本進出が加速しており、情報サービス産業はグローバル競争の渦の中にあります。当社は社員数が122名の小さな会社ですが、グローバル競争の中で勝ち抜いていかなければなりません。競争に勝ち抜き会社を大きくする一つの方策が現状よりももっと大きなプロジェクトを手がけられるようになることです。そのためにプロジェクトマネジャーの育成は欠かせません。
 プロジェクトマネジャーの育成という点ではPMS資格取得はプロジェクトマネジメント知識の獲得にうってつけの方策であると思います。2冊のP2M標準ガイドブックは一部分かりにくいところがありますが、全体的にプロジェクトマネジメントとプログラムマネジメントの知識を網羅しており、これを勉強することによりプロジェクトマネジャーとしての一通りの知識を短期間に得ることができます。私も過去ずっとSEの仕事に従事してきましたが、今回の受験を機にガイドブックを勉強して改めてプロジェクトマネジメントに関する知識を整理することができ有益でした。

 PMS資格を取得したからといってすぐ優れたプロジェクトマネジャーになれるわけではありません。実際のプロジェクトに携わり、知識を応用する経験を積む過程を通じて優れたプロジェクトマネジャーに成長します。でもプロジェクトマネジャーを志す人の第一歩はまず、プロジェクトマネジメントの知識の獲得と整理から始めると良いでしょう。そのためにPMS資格取得は最適な方法の一つと考えます。
 今後、当社はプロジェクトマネジャー育成のために入社6年目以上の社員はPMS受験をしてもらおうと考えています。また、当社のシステム開発の仕事を全社員が理解するという観点からシステム職のみならず、営業職・スタッフ職もPMS受験を進めるつもりです。それが当社経営理念の実現につながると考えるからです。

 最後に、沖縄でPMS受験と受験対策講座が可能となるように計らっていただきました、日本ユニシスラーニング熊谷さんとPMAJの関係者の方々に厚く御礼申上げます。次回以降の試験につきましても沖縄開催ができますよう宜しくお願いいたします。
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