事務局たより
事務局長 高橋 道夫
「日本プロジェクトマネジメント協会の発足に関して」


 本年11月22日の会員総会・理事会をもって日本プロジェクトマネジメント協会(PMAJ)が正式にスタートすることになりました。これは、旧JPMFや旧PMCCが作られた時点から将来の構想として考えられてきたことでした。ようやくそれが実現し、喜ばしいところです。
 さてPMAJは、日本のPMナショナル協会として活動してまいります。即ち、ナショナルスタンダードとして「プロジェクトおよびプログラムマネジメント標準ガイドブック(略して、P2Mガイドブック)」、ナショナル資格として「P2M資格」を掲げ、国の内外に対し更に確実に普及に努めていく必要があります。P2M(以下、標準ガイドブックと資格の両方を指していう。)の普及を開始して3年程度になりますが、確実に普及は広がっています。主にIT関係と製造関係が中心ですが、P2Mの認識とともに普及が進行しています。まだまだ広がる余地はありますので、着実に普及に努めることが重要であります。
 そのためには、P2Mをブラッシュアップし、より良いものにするための研究や改善活動も合わせて行なっていくことが是非必要です。またP2Mを理解してもらうセミナーや講座を数多く行なうことも必要です。特にP2Mは新しいスタンダードでありますので、実践事例が強く求められています。P2M資格取得者による事例発表の場(ジャーナル、事例発表会、シンポジウム等)を、これまで以上に増やしていくことにしたいと思います。これらのことは、PMAJの全員が力を合わせて行なっていくことが求められていますので、皆様の積極的参加をお願いする次第です。
 PMAJがPMプロフェッショナルの協会であるとすれば、それなりの規律とレベルの高さと品位が要求されるのも当然ですので、そのような蓄積を行なっていく努力が要求されます。
 ナショナル協会となりますと海外の同種団体との付合い・交流もますます必要になってきますが、これまでのENAA、JPMFやPMCCが築いてきた関係を利用して、PMAJとしての国際交流戦略をもって付き合っていくことが必要です。米国のPMIと欧州中心のIPMAが海外の2大PM団体です。それらの団体とアジア各国のPM団体と戦略方針をベースにバランスをとっての交流と協力が大事です。
 一方、国内にも各種PM団体が出来て活動をしていますが、今後競争だけでなく協力していくことを考える必要があります。そのような場合、PMAJが率先して協力の申し出ができるような状況にしたいと思います。それが皆にとって活性化を生み出すことになるからです。
 今回の合併によりPMAJは一段と大きな組織になった訳ですが、ただ二つの組織がくっついたということでなく、今後の目標を改めて見直し確認することが必要です。今までそれぞれの組織で行なわれていたことが変更・中止になることもあれば、新たな活動や組織をつくることが必要な場合もあります。それは今問われている合理化の観点だけでなく、社会の要求やニーズに合うよう見直すよいチャンスであるということです。

 皆様にもこのチャンスに大いにご協力いただいて、活発な意見や活動への参加をお願いする次第です。ご意見や活動参加のご希望をお持ちの方は、PMAJ事務局へいつでもご連絡下さい。

以上