デニマルさん
「親力」で決まる! ―― 子供を伸ばすために親にできること ――
親野智可等著、宝島社発行
2005年08月26日、5刷、222ページ、1,400円+税
この本はお子さんを持つ親だけだく、一人でも多くの人に読んで貰いたい。副題にもある通り子供をどう伸ばすか(家庭や学校でいきいきと暮らす)が書いてある。子供の生活の大半は学校での勉強である。その勉強が苦痛ならば、人生お先真っ暗である。だから勉強を楽しく身に付ける魔法が必要で、誰もがそれを求めている。その魔法のヒントが41も書かれてある。普段の生活の中で自然に身に付く方法ばかりである。それを「親力」という。
子どもは、学校へ行くまで家庭で生活や躾を学び、学校で学んだことを家庭や社会で実践している。子どもたちが学ぶ所は家庭も学校も同じである。子供にとっての将来は、家庭での親の考え方や行動に大きく影響される。親が親として子供に接することが如何に大切か、自分の育ってきた経験から「親の影響力=親力」の重要性を知っている。子供を伸ばす魔法は、実は親自身にある。今からでも遅くないので、この本から「親力」を学びたい。
子供の勉強は「楽勉」から始まる! ―― 親力の初級編 ――
昔、勉強は楽しくなかったが、給食や体育や理科の実験は楽しかった。だから好きでもない勉強をするので、直ぐ眠くなってしまう。これは人間としてごく自然のことだ。楽しくない、好きでない、ワクワクしないから継続できない。勉強を楽しくする工夫がないからだ。だが、この本には楽しく勉強する「楽勉」が、家庭で出来る秘策が書いてある。読み聞かせ、漫画の活用、トイレに地図を貼る等々、どこの家庭でも出来ることばかりである。
子供の熱中体験は学力だけでなく人間力を伸ばす!! ―― 親力の中級編 ――
好きなことに熱中するのは、子供だけではない。夢中になれるのは、無理せず自然だからである。勉強に打ち込めないのは、好きになれないからだ。勉強も生活の一部として自然に溶け込んでいけば苦痛にはならない。小さい時から生活習慣として身に付けさせるのが、親の責任である「親力」なのだ。物事に熱中すると、努力し継続することが自然に身に付き、結果から自信が付いてくる。この繰返しが自然に親子関係を成長させる原動力となる。
子供の幸せは親力を伸ばすことである!!! ―― 親力の上級編 ――
日常生活の躾、好きなこと、勉強等をやらせるにしても、子供の心は、「ほめる」ことでドンドン成長する。そのほめ方も中途半端でなく、具体的、抽象的、直ぐ、いつでも、徹底的に「ほめる」。その「ほめ方」も工夫して、親の気持ちを伝える心の言葉が必要だ。そして継続して「ほめる」。この実行こそが「親力」を伸ばし、人間関係を伸ばす生き方となる。
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