Women's PM
次号

女性が働くという事

株式会社エイチアイ・シス 石川 博子 [プロフィール] :12月号

 このたび、「Women's PM」についての記事を投稿するにあたり「働く女性」について考える機会を与えていただきました。
私が、働き始めた頃は、まだ「腰掛け」という言葉があり、女性は結婚すると家庭に入り、専業主婦をするものという考えがありました。今風に言うと「腰掛け的に働く」ということです。しかし、私が育った家庭では、母も父と一緒に働き、母一人で別の仕事もやっていましたし、学校から帰っても母がいないことが普通でした。その代わり、私はすっかり「おばあちゃん子」でした。とは言え「母の役割」は家庭の中で母しか担えないことも多くありました。女性が「母親」、「妻」、「会社員(役員)」の役割をしながら、健康で明るく楽しい人生を歩んでいることを本当に頼もしく思います。
現在では、女性が働き続け、「結婚しない」ことを選択する女性も増えているようです。また、ノルウェーでは上場企業は役員の最低40%を女性にする、「女性役員割当制度」という法律が2003年に制定されています。
日本でも、経済同友会で今年5月、「『意思決定ボード』のダイバーシティに向けた「経営者の行動宣言~競争力としての女性管理職・役員の登用・活用~」を提言し、2020年までに女性管理職を30%にする行動目標を掲げています。経営者自身が率先して、女性管理職の育成、登用を実現化していくべきものとして提言されています。この中で、興味深かいのは、女性管理職を積極的に育成、登用している企業における収益伸び率が高いという事です。女性の視線や物の見方・考え方が、企業の役に立っていると思うと、とても頼もしい限りです。
一方では、女性を登用するにあたり、現状では、女性のスキル形成、育児、介護、家事の問題、 ワークライフバランスの問題など山積です。優秀な女性が、スキル形成の機会を与えられ、学びながら社会で実力を発揮できる社会システムを構築することが、これからは求められているように思います。

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